moto-toyoda.net TopPage>Professional Baseball Game Report>2006/04/02
豊田元広の野球観戦日記
'06観戦日記第2章「ソースの無いお好み焼き」
ソースの容器と、そこに書かれている数字に注目

2006年4月2日 大阪ドーム オリックス【先発:セラフィニ】VS北海道日本ハム【先発:江尻】

 2004年秋。涙の選手会長・礒部公一の「この戦いに…終止符を打つ事にしました…」という宣言により、大阪近鉄バファローズとオリックスブルーウェーブは合併し、新球団・オリックスバファローズと、新規参入球団・東北楽天ゴールデンイーグルスが誕生した。しかし、特に大阪の元・近鉄ファンを中心に、合併に対する反発は強く、一時は大阪に市民球団を新規に作る計画もあったほどだった。球団側もファンの獲得には必死だったが、久々に現場に復帰した仰木彬監督(当時)以外はスター性に欠け、谷・村松・北川・大久保といった面々を表に出さざるを得ないという、苦肉の策を講じていた。

 私も、合併に反発する元・近鉄ファンの一人として、昨年一年間、基本的に「アンチ・オリックス」を貫いていた。しかし、それが一変したのが昨年末のこと。仰木さんのご逝去、清原・中村両選手の入団。スター性のある二人が、オリックスにやってきた。どちらも関西に縁があるので、「帰ってきた」という表現の方が正しいのかもしれない。これらの出来事が、私を動かし、2006年はオリックスを応援することにした。

 一方、清原選手は、入団会見の際に、中村選手に「お互いにキャラクターの濃い俺とお前やったら、ソースとマヨネーズみたいやな!」と話したエピソードを披露した。関西名物のお好み焼き。その味を支えるのは、やはりソースとマヨネーズ。この2つがあってこそ、お好み焼きである。そう、清原と中村は、バファローズというお好み焼きに必要不可欠な存在として位置づけられるのである。


4月2日、大阪ドーム。2006年オリックスバファローズの大阪開幕戦である。
先着10000名様には、清原タオルがプレゼントされるというもの。

オリックスを応援する宣言をした私も、このタオル目当てで球場へ。


か、勘違いしないでよねっ!
アタシは清原が見たいから来てるんであって、
別にオリックスが好きってわけじゃないんだからっっっ!!


「豊田元広」の中にいる別の人格・「豊田元浩」が叫んだところで、いざ地下鉄を乗り継ぎ大阪ドームへ。
西長堀から長堀鶴見緑地線に乗ったんだけど…その4両編成・小ぶりな車内に乗客の多いこと。
しかもその大半は、やっぱり大阪ドーム前千代崎で降りる。


寝坊して開場時刻はとっくに過ぎていた。普段のあの広場に行くと…

列。

列。


超・長蛇の列。

前売り券だから大丈夫だろうなんて高くくって大失敗。
内野自由席はその列がとんでもないところまで延びていた。


うねうねとデッキから階段を下りて、一般道路の歩道上を並ぶ。
その長蛇の列は、みなと通まで通じていた。
すぐ側に不必要なほどキレイで豪華な大阪市交通局の庁舎を見ながら、並ぶ。

この時点で清原タオルを諦めた。
この時点で上段席に行くことを決めた。


案の定、清原タオルは配布終了、下段席満席につき上段席強制連行。



でもまぁ、死角が多いと不評の大阪ドームで、全体を見渡せるネット裏座席の上を確保。
試合を見る上ではいいところ。
今日はもともと勝ち負け度外視(ここ重要)だったので、ちょうどいいや。


とりあえず周りの空気上、売店でBsの応援用メガホンとジェット風船を買っておきます。
さらに各選手の応援歌の歌詞カードも入った「Bs TIME(ビーズ・タイムと読むらしい)」も読んでおく。


昼飯も食べ終わったし、さぁいよいよ、今日の特別ゲスト・DJ KIMURAさんによるスタメン発表。
もちろん目当ては5番・DHのあの人。


「5番、Second Baseman, Makoto Shiozaki! No.31!」
…えっ!?塩崎!?
あ、まぁ塩崎はセカンドだし。DHだ、DH。

「6番、DH, Karim Garcia! No.28!」
…が、ガルシア!?
あ、そうか、大阪だからファンサービスでファースト守るんだよな、
で負担軽減で7番に降りたんだよ…

「7番、
First Baseman, Hirotoshi Kitagawa! No.23!」
え、えーーーーーっ!!

日本ハム オリックス
4 マシーアス 9 村松
8 森本 8 平野
3 小笠原 7
DH セギノール 3 中村
9 稲葉 4 塩崎
8 SHINJO DH ガルシア
5 木元 3 北川
2 高橋 2 日高
6 金子 6 阿部
江尻 セラフィニ


大事な人が抜けてますが。
ここは大阪ですよ?
(※後ほどわかった情報によると、前日に足を痛めてこの試合は大事をとったとのこと。
   スタンドでは「風邪」説が流れていて、「仙台に長居して風邪引いたの?」と勝手に思い込んでました。)



関市長による大阪での開幕宣言。
後ろから「お前は財政を監督せぇや!」と野次が飛んだのは気にしない。




試合前に、出場選手コールで出てきたのを何とかおさえた一枚。
左は阿部真、右は水口、さらにその右は中村。




友近による君が代独唱、ブラックマヨネーズの始球式と、吉本タレントのオンパレード。
ちなみにこの二日後、4月4日のロッテ戦では、
池乃めだかが君が代を独唱し、
レイザーラモンHGが始球式をやったそうです。
行きたかったけど、出町柳出た時点で午後6時だったorz





先発投手はセラフィニ。
去年までロッテに在籍し、日本一・ひいてはアジア一に貢献した助っ人左腕。
ズレータとの乱闘騒ぎもあったね。
確かデコから血流してロッカールームで横になってたんだっけ?
福岡での出来事ゆえ、まるでズレータがヒーロー扱いされて、悪者のように扱われてたなぁ。



…が。
昨オフにヒザをオペしたとか聞いています。
そのせいか知らず、全くピリッとしません。


2アウトをとってからいきなり満塁にしたり
金子・マシーアスの連続ツーベースで1点取られたり、
折角北川が1点を取り返しても、
またランナーを溜める。


そして打席にはこの男、新庄剛志。1アウト、ランナー1塁3塁。
ここでスクイズを試みました。
見事成功、さらに1点が加わります(記録はボールをさばいたファースト・北川のフィルダーズチョイス)
さらに満塁から金子の押し出しでさらに1点。
ライト側のフラストレーションは高まるばかり。
打線も打球は殆どが野手の正面。




5回表。またも2アウトからランナーが出て押し出しフォアボール。
私の背後に座っていたあるおっさんがとんでもないヤジをかまします。

「お前もうロッテ帰れや!!!」
この辺はまだカワイイ。

「ピッチャー交代や!!
仰木さんやったらしとるぞ!!
中村早よせぇや!!」


まぁいいでしょう。
しかし次がエグかった。

「監督交代や!!
お前(=中村監督)死んで、
代わりに仰木さん復活や!!」


押し出しの時点で、セラフィニから吉川にスイッチ。

しかし焼肉エリカの息子・ひちょりにさらにタイムリーを打たれる。
♪焼肉エリカ〜 日暮里駅前 歩いて5分の一等地〜
一度行ってみたいな、この店。誰か一緒に行かない?(ぉ


5回の裏には、村松が気を吐くタイムリー。しかし殆ど焼け石に水。

しかし6回表。ピッチャーは山本にスイッチしていました。
確か2アウト・ランナーが3塁の場面で打席に新庄。
ここで神部投手コーチが出てきます。


何を話したのかと思ったら…
いきなり日高が立ちあがり、
新庄敬遠・木元勝負策に出る。


しかし、
それに腹を立てた(?)木元が、
スタンドにドカンと一発3ラン。


…何のために敬遠したのよ?


さらに7回表にはさらに山本が炎上。
小笠原のタイムリーでさらに加点したと思えば、
セギノールの通算100号で12-2。
もはや万事休す。
その裏、村松のスリーランで江尻を引きずり下ろしたものの、もう勝負にならない。



9回表、代打田中幸雄
今年は2000本安打へのカウントダウンを進めている、ファンも多いミスター・ファイターズ。
間違っても漫画「BECK」の主人公と混同してはいけない。私は混同しかけたのだが(おい)
先ほどの野次を飛ばしていたおっさんも、半ば諦めモードで、
「ヒット打たせてあげてさっさと降板せぇ!」と叫んでおりましたとさ。
結局今日のヒットならず。残念。


さて9回裏。
これだけ不甲斐ない試合を見せて、大阪のファンに申し訳なかろう。
さすがの中村監督も、「あの真打ち」を代打で送ってくるだろう。誰もがそう思っていた。
しかし真下に見えるベンチやネクストバッターズサークルを見ても、その気配がまるで感じられない。


まず最初の代打はブランボー

その後、なんやかんやで2アウト。ここから出てくると思っていた。
しかしそこに出てきたのは、背番号5ではなく、背番号50の大西だった。


大阪のファンを大きく裏切る結果となった
大阪ドーム開幕試合は、こうして幕を下ろした。

1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H
日本ハム 0 1 2 0 3 3 3 1 0 13 15
オリックス 0 1 0 0 1 0 3 0 1 6 12
【負】セラフィニ→吉川→山本
【勝】江尻→武田


【ホームラン】
木元スリーラン、セギノール ツーラン、村松スリーラン

今回は、両軍のヒットの数も入れてみました。
双方二桁安打の乱打戦。
しかしオリックスは6点しか取れていないというのは、
いかに打線につながりを欠いていたということですな。





ヒーローインタビューは、今日100号ホームランを打ったこの人。
♪痔にはセギノ〜ル(違)
懐かしいなぁ、2年前の近鉄-日ハム戦で、一人気を吐いて二塁打打って、
連続犠牲フライで1点を返したときの炎のヘッドスライディング…(謎)

いくら勝ち負けを度外視したとはいえ、オリックス投手陣の”投壊”は、見てて目を覆いたくなるほど。
実際、この後セラフィニは最後通告を受け、吉川・山本両投手は二軍降格を通告されました。
最初は、江尻vsセラフィニだったら、江尻も早いうちから打たれるだろうと予想していたのです。
しかし、「打たせて取る」ピッチングで、なかなかテンポは良かったように思います。

これまでは清原・中村の両バッターが割と打っていただけに、清原の欠場は何か物足りないものが。
そう、それは、関西名物のお好み焼きには無くてはならないはずのソースが欠けるが如し、
味に物足りなさを感じた、そんな一戦だった、そう感じたのです。


…でもこの後、ロッテに3連勝して、しかも苦手のソフトバンクにも勝ち越したし、
清原自身も「オレがおらん方が強いんちゃうの?」とコメント。
心待ちにしていた大勢の大阪のファンの前で、非常に恥ずかしいゲームをしてしまったどん底から、
ものすごい勢いで這い上がっている。そんな感じがしました。
この1週間後(4/9、対ソフトバンク)でもセラフィニは好投。なんかチーム一丸となっているのが感じられます。


昨年亡くなられた仰木さんのためにも。
今年のオリックスは、話題だけに甘んじず、結構な力を持っているはずです。

しかし私としてはね、やっぱり清原がいなかったらほんとに物足りないわけで。
ってか最初にも言いましたが、この試合清原目当てで来たんですよ。
当初の目的を失ってしまったわけですな。
何のために内野自由席の前売り、2席分(\3600-)買って結局買い手が見つからず1人で見たのか。
何のために雨の中みなと通へ続く行列を並んだのか。
何のためにBsの応援メガホンとジェット風船を買ったのか。
何のために9回裏まで試合を見ていたのか。


悲しいよ。歌いたくなるよ。
♪お〜お〜お〜お〜おお〜 おおおお〜お〜
♪お〜お〜お〜お〜おお〜 おおおお〜お〜
♪お〜お〜お〜お〜お〜 おおおお〜 おおおお〜お〜

(長渕剛「とんぼ」)





ここで、最後に、再び豊田元浩さんから言いたいことがあるそうです。





・・・・・・



・・・・・・・・・・・・


3週間後(4/23、対ソフトバンク)にまた来てあげるんだからねっ!
それまでに足治してなさいよっ、
バカーーーっ!!!

・・・言ってみたかっただけですorz


ハム応援団の横断幕。右の「侍魂 OGASAWARA」は良く見ますよね。


オマケ:試合後にドーム2階のショップで買った下敷き3枚。
左から順に、城島(ソフトバンク)・清原・小坂(ロッテ)

両端2つは絶対開封しませんよ。10年後に2倍くらいの値段がつくといいなー(?
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